【2024年6月17日 スタジオが閉鎖 追記・更新】
2024年3月20日に発売したPS5、Xbox Series X|S™、Steamソフト『Alone in the Dark(アローン・イン・ザ・ダーク) リメイク版』をクリアした感想・評価・攻略情報などを綴っています。項によってはネタバレ注意です。
Alone in the Dark(アローン・イン・ザ・ダーク) とは
3Dサバイバルホラーの名作「Alone in the Dark」が、リ・イマジネーション版として蘇る
ジャンル:サバイバルホラー
プレイ人数:1人
CERO:D
原作未プレイです
クリアした感想・評価
エミリーとエドワードで異なるストーリー
サバイバルホラーの原点が、新たな恐怖とともに蘇る。
舞台は戦間期のアメリカ南部。エミリー・ハートウッドの叔父が行方不明となった。私立探偵のエドワード・カーンビーと共に、彼女は邪悪な何かが潜む精神病棟「デルセト屋敷」へと向かう。
今回はエミリーを選択
ゲームスタート時に、エミリー(左の女性) or エドワード(右の男性)のどちらかを選択することになります。
選んだキャラによって、途中の展開がやや異なっている点が特徴です。違いとしては、
- エミリーの場合……叔父:ジェレミーを探しつつ、自身の過去や恋人について描かれる。キャラ重視の方におすすめかも?
- エドワードの場合……より客観的に精神病棟「デルセト屋敷」の秘密を探るような内容。背景をより知りたい方向けかも?
という印象です。エンディングはほぼ変わりませんでした。
基本は一人で行動して、デルセトの中をあちこち探索するような流れ。途中、エミリーとエドワードは合流して情報交換をする→また一人で行動~という繰り返し
叔父を探しにきたのに、どこにもいない……
叔父の夢? 精神世界?↑↑ と、デルセト↓↓を行き来することに。探索が一段落すると、ムービーが入ります。
デルセトのキャラとのやり取りは興味深いものが多かったです。何かを知っているようで、何も明かしてこないキャラばかり。
サバイバルホラーなので、ストーリーをメインで楽しむ作品ではないですが、、、個人的には、もうちょっとキャラを深堀りしたり、なぜそのような思想に至ったのか……みたいな考察の余地が欲しかったと感じました。
ただ、エンディング直前の展開、オチは面白く、なんだかんだで最後まで楽しむことが出来ましたね。
ゲーム性はバイオハザードっぽいが、、、『恐怖』がない
探索、謎解き、戦闘は一般的なスタイルを採用、戦闘は銃を使用したシューティングが中心です。物語を重視したモードもあるため、シューティングが苦手なプレイヤーも、ゲームを進めることができます。デルセト屋敷に潜む不穏な真相を解明していきましょう。
精神世界を行き来する点は『アランウェイク2』っぽいですが、プレイしている感覚はほぼ『バイオハザードRE~』というイメージです。
タイトルが表示される画面は、『バイオ7』っぽく、精神病棟に辿り着く様子は『OUTLAST』っぽい
ショットガン、ボルトカッター、バルブハンドルなど、おなじみのアイテムも。
エミリー編だけでは全て集まらないので、景品をフルコンプするにはエドワード編もする必要がある
本作のオリジナルの要素として、景品を集めることで、報酬がもらえるシステムがあります。
デルセトは異形の繁殖地に建っています。
(中略)
その冒涜的な名前の代わりに、静かな囁き声でデルセトやアスタルテと森の黒山羊の名前を言います。
景品の報酬の秘密は、ショットガンが手に入ったり、背景や知識が開示されるなど。総じて面白い作品だと思います。
が、、、
サバイバルホラーなのに、サクサク進めることが出来すぎている……という違和感があったんです。その理由が、モンスターだった、と考えています。
モンスターが強くもなく、怖くもないです。いつ襲いかかられるかわからず、ビクビクするようなことはない。襲う時の声「グオ~~~!!」 倒れる時の声「グワ~~~!!」みたいな声も弱いので、演出面でパッとしないんですよね。
種類も、ボスを含めて6~8種類しかおらず、攻略法も割と簡単にドンパチすれば良いだけ。
なので、(進路はわかってるけど)行きたくないなあ、、、と感情面で躊躇することがないため、サクサク進む→これを面白い、と、プレイ中は勘違いしていました。
(他作品と比較して相対的に)ボスもショボいですね……。一発の攻撃力は強いけど、怖くない・気持ち悪くもない・不快さがない
フレアガンがあるのは嬉しい
武器はハンドガン、ショットガン、マシンガン、フレアガンがあり、強化はなし。ロケットランチャーなどもないので、迫力に欠けます。
また、弾はそのへんでドロップ出来るので、高難易度の場合を除き、弾をケチる必要はないかもしれません。
本作のよくわからなかったこだわりは、近接武器の種類の多さ。斧やスコップ、バイプや十字架など、必要以上にあります。なんでや。
ゴキブリやネズミ、カラスなど。世界観の表現・環境音などは良い感じでした。
美しいマップデザイン
精神病棟「デルセト屋敷」は、あちこちに鍵がかかっており、部屋の数も膨大です。怪しい部屋も多く、なんでそんな部屋があるんだよ! とツッコミたくなる部屋もちらほら。
まさに初代バイオハザードの洋館のよう。「ジョージ・トレヴァーが設計してるんじゃないの?」と感じる方もいるでしょう。
また、行ける範囲が広がっていく楽しさもあるので、「ココとココが繋がってたのか~!」
という、気付きが好きでした。
地図や間取りを確認することも出来ますが、ほぼ頭に入っていたこともあり、探索は楽しかったですね。鍵を開けるモーションも好きで、環境音も良かったです。そういった点から、『Tormented Souls(トーメンティド ソウルズ)』を思い出していました。
回避アクションを連発すると、引っかかって動けなくなることも
ダッシュは出来ますが、もう少し速く動いてほしい、と思うこともあったんですよね。そういった時は、回避アクションを連発して先に進もうとしてました。でも、それをしていると、見えない壁の隙間に引っかかって、操作を受け付けなくなることがしばしばありました。
オートセーブがあるので、やり直しは数分のみですが、悲しい気持ちになりました笑。
ちなみに、バグやフリーズはなかったです。
キャラを掘り下げてほしかった
エミリーは叔父を探しに来て、不思議な現象に巻き込まれていくわけですが、、、その叔父とどのような関係性なのかが描かれないんですよね。大切な存在なんだろうなあ……と察するしかない。
画像上はエミリーと知り合いの謎のおっさん。画像下は、抱きついてきたと思ったら、駐車を腰に刺してくるグレイス。エドワード編の方が登場している印象。
容姿的な意味でもキャラが濃い作品ではないですが、ゲームとして必ずしも必要であるとも思いません。
ただ、深堀りはしてほしかったな、、、と。キャラのことがわからなさすぎる。何より、マジで登場人物の名前が出てこないので、覚えられないんですよね。
患者リストはあるけど、説明と行動があまり一致しない
HPで確認しようとしたら、、、
引用:公式サイト
発売日の段階で「調査中」。これは仕事が遅れているのか、単純にネタバレ防止なのかはわかりかねますが、、、(他のゲーム作品と比較して相対的に)良い印象ではないですね……。
声優一覧(日本語吹き替えは対応)
エドワード:山野井仁
エミリー:ブリドカットセーラ恵美
トンプソン:岸本百恵
グレイス:景戸 利衣
ルース:五十嵐夕夏
マッカーフィー:大友 俊
ジャン=バティスト:齋藤響
ドクターグレイ:土生周平
ジェレミー:松蔵之助
Lottie:神代ちひろ
Juan luis:中西正樹
など敬称略
エンドロールの英語名を見ながら検索して記載したので、間違っていたら申し訳ありません。あと、名前を見てもキャラがわからない、、、(今までプレイしたゲームで初めて)。
日本語の吹き替えはしっかりと。ボイスだけでなく、資料の読み上げなども対応しておりました。
その他・小ネタ
当時の消化器でしょうか。日本のものに比べると、明らかに洗練されているように感じました。美しい。
カラスを撃ってもスピネルは出ないし、殺せない。ちょっと残念でした。
図書館の雰囲気はすごく好きでした。
景品に、ベニエが出てきてテンションが上がりました。揚げパンにクリームを入れて砂糖をまぶしたようなお菓子系のパンです。パンストックのベニエがおすすめ↓↓
前日譚を描いた体験版はプレイ推奨
あの恐怖をいますぐ体験しよう
本作の前日譚「アローン・イン・ザ・ダーク プロローグ」が配信中。主人公は11歳の少女「グレイス・サンダース」。グレイスは、デルセトの住人であるジェレミー・ハートウッドから彼の姪、エミリー・ハートウッドに手紙を渡すよう依頼される。そして「なにか」が待ち受けるデルセトの翼棟で恐ろしい体験をする……。
グレイスを操作する体験版もあります。体験版の感想としては、「これだけ?」というのが正直なところ。しかし、本編をやる前にやっておいて良かったですね。
グレイス自身も不思議な体験をしていることがわかりましたし、同じ場所を違う用途で通るため、没入感UPにもつながります。
原作をプレイした方の意見が知りたい
原作未プレイの立場としては、バイオハザードっぽい と思うわけですが、、、
調べてみると、
バイオハザード初代:1996年
アローン・イン・ザ・ダーク初代:1992年
なんですよね。ゲームシリーズとしての進化は比較出来ないと思いますが、当時はどんな感じだったのかな? と。有識者の方、もし良ければコメントをください……!!(公開させていただきたい)
クリア時間・クリア後
7時間半ほどでした。クリア後は特になし。景品は引き継ぎ可能です。
攻略情報
エドワード編のクリアまでの通し動画
動画はエドワード編ですが、大半のプレイの流れはほぼ同じ。2~3のエリアで異なる展開があるようです。
エミリー編の通し動画
4時間半でクリアされてますね……。ボリュームはやはり少なめ。
星座や金庫の番号、パズルの答えなど
プレイの流れに沿って紹介しています
読み方がわからん
643。魔除けの番号は、近くにヒントがあります。
975
指・鳥・鹿のメダリオン
望遠鏡のレンズの調整。少し難しかった→941
マシンガンがあるところの金庫 くらやみ
R1で5→L1で4に戻す→R1で5に戻す→L1で4に戻す
事務員の金庫:913(取得した手紙か書き置きに書いていたはず)
壁の部屋の金庫
L1で9→R1で1→L1で8。
金庫の番号がエドワード編とエミリー編で違う場合があった気がします。
脳のレントゲン
641
デルセトの埋め立て計画。マジで意味がわからん! と思いましたが、よく見ると間取りの名前が書いていました。
000
きれい
ネタバレ
エンディングまで要約(ネタバレ注意)
↓
↓
↓
魔除けを通して、デルセトとジェレミーの夢を行き来して、ジェレミーを探すエミリー。
ジェレミーは「暗きもの」という支配者的な存在のやつと一緒にいるため、ジェレミーを救うため、暗きものとの契約を破棄するような流れに。
心的外傷の承認、自己欺瞞の壁を取り除く…高ぶりによる行動 など
その過程で、エミリーは恋人のジョンと生き別れていたことがわかる。本作で好きだったところ
エミリー編では、エドワードにはクローゼットの奥が視えていない。エドワード編では、その逆。
夢の世界の雪山でボスを倒して、夢の世界をボスと共に落下し続けるエミリーだったが、、、ボスだと思っていた人物は現実で叔父:ジェレミーで、暗器っぽい針を目に刺していた。
そこに、暗きものが再び接近。契約を破棄したのになんでまた登場するんだ、そうやって楽しんでいるんでしょう? だったら死んでやる と銃を自分に突きつけるエミリー。しかし、間一髪で止められて睡眠薬を打たれる。
ここまでがチャプター4。
夢の世界から完全に帰還。エミリーはジェレミーと再会するも、ジェレミーは脳の一部を犠牲に症状を和らげていた。探偵のエドワードと合流するため、待機する。
待機中に、全員が謎めいた儀式を始め、グレイスが首を吊り始める。それを止めるエミリーを見ていたエドワードが、火を投げ入れ脱出することに。儀式によって、モンスターが召喚されてしまう。
振り返ってみると、ジェレミーの警告通りでしたね
モンスターを倒して、精神病棟デルセトは燃えて、おしまい。実は全員がカルト教団でした、というオチ。黒山羊というのは、クトゥルフ神話で登場するようです(詳細は知らない)。
キャラを深堀りしてほしい、と綴ったのは、全員がカルト教団員でした! という一括りで終わったから。なぜカルト教団に所属するに至ったのか、察する要素もないのは悲しい。
率先して首を吊ったグレイスが、叔父・探偵・エミリーと生き残って、一緒に戦ったキャラのような立ち位置で終わりを迎える。なんでだよ笑
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Pieces Interactiveが閉鎖することに……
— Pieces Interactive (@PiecesInt) June 17, 2024
事情などはわからないのですが、本作が最後の作品になるそうです。お疲れ様でした。
まとめ
夢中になって遊べましたし、謎解きの難易度も程良く、終始楽しむことが出来ました。
しかし、クリア後に振り返ってみると……ゲームとしては面白いのですが、サバイバルホラーとしてはどうなのかな、と。
ボリューム、バトル、クリーチャー、設定、キャラ、ストーリーなど、、、サバイバルホラーをプレイしている方であればあるほど、そのように感じると思われます。比較することで、あらゆる面で物足りなさを感じたのも確かです。
原作との比較は未プレイなので出来ませんし、僕はサバイバルホラーが大好きです。参考になれば幸いです。
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